![]() |
前任地の神戸アドベンチスト病院では病院で生まれたこどもたちが5歳になると「五歳児お祝い会」というのを毎年秋に行いました。 これは病院主催の七五三のようなお祝いです。 病院で毎年生まれる500−600人くらいの子どもたちとご家族を招待します。 会場の病院隣の神戸有野台教会がいっぱいになるくらい、元気な5歳児がお父さんお母さんたちと一緒に自分の生まれた病院に帰ってくるのです。 このお祝い会は産婦人科と小児科の医師たちにとっても格別なひとときです。 誕生からの5年間はご家族にとってはどんな月日だったでしょう。 はじめて母となり、抱っこも授乳もおっかなびっくりだったお母さんも、赤ちゃんのほんのささいな出来事でも心配で小児科を訪れていたお母さんも、5年の間にはなかなかたくましいお母さんになっていきます。 中にはもうひとりふたりの幼子を抱え、5歳児の手を引くお母さんもいます。 生まれた赤ちゃんが5歳になるまでは長い道のりです。 この間の苦労、喜び、悩み、悲しみ、感動というのは人生の中でも格別な時間です。 小児科では子どもたちの成長、発達のさまざまな出来事に関わらせていただく特権がありますが、同時にお父さんお母さんたちが親として真剣にがんばっておられる姿を見せていただく特権があります。 小児科の医療には、家族にとっての全生涯的医療を考える側面があります。 人生の中で若く働き盛りの頃は、あまり病院に縁のない時です。 でも子どもを授かるとき、あまり気にしていなかった自分の健康だけでなく、子どものため家族のためという強い動機が与えられて親も自分自身の健康について真剣に考えはじめます。 それまでの悪い生活習慣を改善していくご両親があります。 そんな時期に小児科の医療での関わりがご家族全体の健康ために貢献できることがあると思います。 無限の可能性を持った若いファミリーの健康の祝福を祈り求める五歳児お祝い会でありたいと思いました。 |
---|